2024年9月22日日曜日

Pedal Geeks Meeting東京2024 出展記


この度、Pedal Geeks Meetingに出展側として参加してきました。
Landgraff DynamicOverDriveを6台直列というボードを展示したのでそのご報告を。

SIVAの小澤さん、以前からちょっと独特な活動スタイルだったのでウォッチしていたんですが、なにやら面白そうなことを始めそうだと。

一応、今年の自分の目標に「そろそろアウトプットの活性化」をかかげていたので参加してみようかなと思いまして。 

「どのような内容で展示するか」は最初から決めていました。申込開始当初から結構な勢いで枠が埋まって行くのを見て「自分のスケジュールがどうとか言っていられない」と、一応自分のボードサイズを計算して《ギークスコース》に申し込み。

自分は販売とかはやらないことは決めていたので、本番直前までなにも準備しておらず、2週間前くらいから徐々に準備を始め、実際にボード上でテストしたのは前々日(遅すぎ)

その間にも主催者側からのフォローアップが沢山あり、初めて展示する自分にとって心強かったです。 

準備

ボードの内容は決まっていたので特に苦労しなかったんですが、一応考えなければいけなかったのが

  • 試奏用のギターをどうするか
  • 試奏環境はヘッドフォンonlyと主催側から指定があるのでどう対応するか
の2点でした。

試奏用ギター

最近弾いているがロック式トレモロの安ギターで試奏には不向きだったので、今回用にギター買おうかなと。

  • ある程度手荒に扱っても大丈夫
  • 最悪倒れても心が傷まない程度の金額
  • かといって「え〜?このギターで試奏?」とか言われなさそうな感じで
  • そこそこ弾き心地が良い
  • なんなら音も悪くない
そんなワガママな要求のために徐々に中古屋さんを見て回ってたんですが、開催の10日前にようやく納得できるギターを見つけました。

YAMAHAのSR700。いわゆるジャパビンのストラト。これが店頭に格安でありまして、店員さん曰く「WEBに載せるとすぐに売れてしまうので、どうせならお店に来た《理解ってる》人に買ってもらいたくて掲載せずに安く出してます」と。ちょっと試奏して問題なさそうだったので即購入。一応お店側でも簡単な調整はしてくれていたみたいだったので弦交換だけして会場に持ち込みました。

ヘッドフォン対応

一応あれです、モニタ用のヘッドフォン自体は新品を用意しました。私みたいなオジサンの使い古しは嫌じゃないですか、やっぱり。とは言ってもCLASSIC PROのCPH7000ですが。

出力に関しては、ウチの機材を見回して「Koch Pedaltone2」と「Vox MV50-CL」がヘッドフォンに対応していましたので、予備機も含めて両方持ち込もうと。

で、TS系ペダルの使い方は「クリーンをべダルで歪ませる」「微クランチをブースター的にプッシュ」「ハイゲインにフィルタ」等々、いろいろな使われ方がありますので、Pedaltone2をメイン機にしてセッティングをいじって貰うのも可能な状況にしていました。MV50-CLは予備機、自分だけではなく他の出展者にトラブルがあった場合でも貸出できますし一応持っていきました。

Pedaltone2はそのまま平置きすると設置スペースに入り切らないしセッティングが試奏者から見えにくいことから立てました。ダイソーで金属製の本立て(ブックエンド)を購入、ちょっとだけ曲げてPedaltone2が斜めに立つようにしました(本番では裏からガムテで補強)

シールド関係は以前から使用していたBELDEN9395を2本、その他予備用にCANAREを数本。これで大丈夫だろうと。

機材チェック

最初はボードとか使わずそのままペダルを並べようかとも思ったんですが防犯的な意味で却下。次にメッシュパネルに結束バンドで止めようかとメッシュパネルを買ったんですが・・

結局ボードは以前から所有していたPalmerのPEDALBAY60Lが600mm✕390mmでブースにも収まりが良く、もともと背面にパワーサプライViatalAudio VA-08mk2を積んでいたので電源周りも解決できるしこれでいいかと。念の為パワーサプライのトラブルに対応できるよう、FreeTheToneのPT-5Dも持ちました。

パッチケーブルはFreeTheToneのソルダーレスが大量にありましたし、全台繋いで音が出ることを確認。ボードに組み込んだまま会場に持ち込むことも考えましたが、べダルの塗装に影響があることは避けたかったので当日現場でボードを組むことにしました。

ディスプレイ関係

今回の展示内容は「年代別弾き比べ」でしたので、いちいちペダル背面の記載を確認しなくてもいいようにシリアル番号と製造年月日を記載しラミネートした表示を各ペダルに添えました。ダイソーの手貼りラミネートの小さいサイズのものを使いました。

それと詳しい方向けとして内部の写真をあらかじめA4サイズで拡大印刷しファイルに綴じて持っていきました(これが個体ごとの差を説明するのに非常に役立ちました)

Landgraffは各ツマミの説明が本体に書いてあるわけではないですしミニスイッチの役割も簡単に分かるようにしたかったので、ホワイトボードで展示概要と一緒に記載して掲示(これはラミネートした大きいものを作った方が分かりやすかったかもしれない)

基本的に準備はこれくらい。あとは仙台から車で行くので前泊のホテルの手配、会場近隣のコインパーキングと会場までの経路を確認。

当日

前日は仙台から下道でドライブしつつ道中のハードオフに寄るツアーをしていました。三郷市の宿に着いたのは夜。晩ごはんに山田うどん行きたかったんですが近場のは営業時間が終了していたので近くのスーパーでお弁当を買う。

当日は早めに起きてホテルで朝食。準備ができたので早めに出発。時間前に近くのコインパーキングに到着。時間があったので近くのセブンでコピーしたり買い物したり。会場がどのくらい暑いのか想像できなかったので飲み物を500ml✕3、ご飯食べれないだろうからウィダーイン✕2を購入。さらに途中で泣かないようにチオビタを飲んでから会場入りしました。

準備

会場入りが08:00、設営等をして実際に準備に取り掛かれたのが08:20くらいでしたでしょうか。周りの方は事前に組んだボードをボンと置くだけだったのに対して自分は会場でボードを1から組んだので時間がかかりました。終わったのは09:30とか。10:00開場の予定が主催者から「もしよろしければ早めに開場したいと思います〜」とのお声で早めに開場。

(この先自分のブースを離れませんでした、その暇がなかった。なので会場の外がどうなっていたかとか全然分からないですし、他のブースの展示もほぼ分かっていません。飲み物は2本消費、ウィダーは1本消費。特にトイレに行きたいとかはありませんでした。)

ボード解説

今回のボードはDOD6台の直列がメイン。一応TS-9との比較ができるようにスイッチャー(Providence RX-L1)をかまして
  • Loop1 (不使用)
  • Loop2 TS-9
  • Loop3 DOD 6台直列
に分けました(TS-9のバッファがどうのこうの・・という話を避けるため)

Koch Pedaltone2はクリーンではなくクランチサウンドにしておきました。というか、セッティングの段階でたまたまそうなったのでそのまま展示してました。

反応

実際、ブースの前を通りかかった方の反応はこんな感じ
  • 「・・本物・・ですか?」
  • 「楽器店にあったとしても神棚にある場合が多くて弾いたことがない」
  • 「こんな台数が並んでいるのは見たことがない!」
  • 「弾いたことはあるけど・・弾き比べ??」
で、今回のPGMでは主催者側より事前にこのような告知がありました。
②他の展示者の出展製品を貶したり、知識や技術でマウントを取らないでください。
PGMは、出展者、来場者、主催者、すべての参加者が平等な立場で交流をはかる場所です。他の展示者の出展商品を貶したり、知識や技術でマウントを取らないでください。

あなたが良いと思っているものは、他の人すべてが良いと思っているとは限りません。また、常識というものは人それぞれ異なります。あなたの常識は、他に人にとっては非常識かもしれません。人にはそれぞれ「好き好き」というものがあります。自分の判断基準を他人に押し付けないでください。

また、ペダルギークスミーティングは、優劣をつけるためのイベントではありません。出展者においては、来場者はお客様であるという認識を持ち、来場者においては、出展者のペダルを見せてもらうという謙虚な気持ちで、それぞれ誠意をもって対応をお願いします。

この理念に沿うため、今回の展示ではこの様なお声がけから始めました。

「Landgraffを6台揃えてみました。果たして個体差はあるのでしょうか・・・試してみませんか?」

年代順に並べたこと以外は事前情報を与えず、まずは弾いて感じてもらう。

試奏はまずTS-9、その後DODを古い順から順番にTSモードで。ツマミは全部12時。一通り弾いたらあとは好きなように触ってもらう。

「どうです?」「好きな個体はあります?」

最初に感想を言ってもらい、個体差があるとしたら何故なのか、その理由の一端を内部写真を一緒に見ながら解説していくという手順。

古い順に弾いていくと、殆どの方がGoldenGooseで「ん?」という反応になる。それはそう。オペアンプがコレだけ違うので。

好きな個体を聞いてみたことろ、結果はバラバラでした。初期が好きな人、中期が好きな人、GoldenGooseが好きな人、末期が好きな人。本当にバラバラでした。

その中でも人気が高かったのはGoldenGoose。これだけサウンドがちょっと違うので目立ちやすかったのもあるかもしれません。

このGoldenGooseという特別版に関してはこれまでに1台しか見たことがないので、似たサウンドを求める方には「ClayJones Overdrive」・・は流石に入手困難なのでPedaldiggersさんのEmotionsをチェックすることをオススメしました。

試奏者は概ね20〜30人程度だったと思います。みなさん非常に丁寧な方が多くてこちらも対応しやすかったです。もうちょっと上から来る人とかいるかと思った。

ペダルのツマミを12時以外にして積極的に試した方は3名、Pedaltone2の設定を変えた方は0名でした。

最後にはだいたい「TS-9は1〜2万円程度、DODは10万前半〜初期モノなら20万程度。サウンド的にそこまで差があるかというと・・TS系は他にもいろんな機種があるし、別のTS系でも良いのでは?」というお話しをさせていただきました。

それに対して数名からは「でも・・こういうのを所有することが男の浪漫じゃないですか!笑」というお声をいただきました。ですよね〜。

撤収

今回は自分のブースにずっと居たので他のブースを周ることが出来なかったんですが、終わり間際に面識のあるflyingteapotさんに挨拶してmonolithを試させてもらったり、隣のブースのチャコさんのボードを試させてもらったり。

展示が終了した後はペダルやプリアンプをケースに収納、ケーブル類やディスプレイを雑にバッグに放り込んでお片付け終了。

帰りは川口で山田うどんのパンチ定食、浦和から高速に乗って仙台へ。

感想

とても楽しかったです。試奏された方も皆さんニコニコだったので展示して良かったなと。

試奏していただいた皆さん、お話ししていただいた皆さん、お隣だったIgnenous Rock Engineerin’さんとチャコさん、運営スタッフの皆さん、何より主催の皆さん、本当にありがとうございました。

「自分の好きなボードを展示する」よりも一歩進めた「単一機種の弾き比べ」ボードであり、私の調査の中間発表であり。今回のPedal Geeks Meetingというイベント名にふさわしい内容だったかと思いますし、Pedal Geeks Meetingでなければこの展示は出来なかったと思っています。

今回は展示内容を事前告知していなかったのでサプライズ的な展示でしたが、いくつか「弾きたかった」というお声もいただきましたし、次回・・また東京開催があれば展示しようかと思います。

(ほら、Landgraffには他の機種もあるじゃないですか。その辺のペダルを回路の元ネタと言われるペダルと並べて「類似回路を使うことの是非」を問うような、嫌がらせのような内容で)

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